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Caron's Corner
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2024年1月29日

欲望という名の利下げ(A Rate Cut Named Desire)

 
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欲望という名の利下げ(A Rate Cut Named Desire)



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欲望という名の利下げ(A Rate Cut Named Desire)

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2024年1月29日

 
 
  • 今週のFOMCの目的は、以下の2点になるだろう。
    1)利上げサイクル終了をシグナルする。
    2)利下げ開始の可能性や、開始時期の基準について議論する。
  • 今回のタイトルは、テネシー・ウィリアムズによる有名な戯曲『欲望という名の電車』からとった。同戯曲は、空想が現実を克服できないことについて、社会情勢を含めて描いた作品として知られている。
  • 今週のFOMCで行われる議論も、同じような結末を迎えるように思えてならない。FRBは利下げしたいという強い欲望をもっている。しかし、それは単なる空想ではないのか?経済的な現実に合っているのだろうか?
  • 以前のCaron’s Cornerで議論したように、現在の実質政策金利は2.5%である。それは5.5%の名目政策金利から3%のインフレ率を引くことによって算出される。当運用チームの推定では、2.5%の実質政策金利は高すぎる水準にあり、現実的に考えると、FRBは1.5%の実質政策金利を目標とするだろう。つまり、中立金利を維持するだけでも、今年は約100bpの利下げが必要になることを意味する。
  • FRBにとって、3月に利下げを開始できたら順調といえるだろう。それはFRBの欲望を満たすことになる。しかし、現実のデータが邪魔になる可能性がある。したがって、今週のFOMCでは、FRBが欲望を満たすために3月の利下げをどのように合理的に説明し、市場に伝えるかを注視する必要がある。
 
jim.caron
ポートフォリオ・ソリューションズ・グループ
 
 

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